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 ペルー・マチュピチュ遺跡をはさんでそびえるふたつの峰、ワイナピチュ山とマチュピチュ山の登山情報です。
 ワイナピチュ山(マチュピチュ遺跡の背後に写っているあの山)への登山については、旅行ガイドブックなどでは危険が強調されていますが、登山の基準からすると道はかなりよく整備され、遺跡(2430m)からの標高差も300mほどと、急な階段の下りが難点ですが比較的登りやすい山といえます。それでいて独自の展望が素晴らしい。(ただし月の神殿はちょっと危険) 以下、登山に関する情報をひととおりまとめてみました。


もくじ


登山道の概要

マチュピチュ地図(概念図)(※クリックで拡大)
※マチュピチュ遺跡周辺(インカトレイル)の登山地図はリマ空港で販売しています。LIMA2000社CAMINO INKAの地図です。中身のサンプル

【登山道の概要】★=1 ☆=0.5
(ルート名クリックでルート詳細)
ルート 難度 体力 タイム お薦め度 備考
ワイナピチュ山
  2690m
★☆ ★★ 登り:1h10m
下り:50m
★★★ 下山での階段の下りは実際以上に怖く見えるが、あわてなければまったく平気
ワイナピチュ山頂 → 月の神殿 ★★★ ★★★ →神殿:45m
→分岐:1h
山頂→月の神殿には長いはしご、下の分岐から眺めのいい階段までの往復がお薦め
マチュピチュ山
  3051m
★☆ ★★★ 登り:1h30m
下り:1h
★☆ 日本の山でもよくあるような斜度と雰囲気の登山道、よく整備されている
ハイラムビンガムロード階段道 ★☆ 登り:1h30m
下り:50m
意外に眺め良し、アグアスカリエンテス村から階段の上り口までは片道30分

※私は歩いていませんが以下の登山ハイキングルートもあります(お薦め度は想像...)

【そのほかの登山ハイキングルート】★=1 ☆=0.5
ルート 難度 体力 タイム お薦め度 備考
●プトゥクシ山 登り:−
下り:−
ハイラムビンガムロードの向かいにポコっと立つ山、はしごが連続するらしく危険かも!?
●Huchuy
    Picchu 山
登り:−
下り:−
★☆ 遺跡とワイナピチュ山のあいだの小さな山、ワイナピチュ登山道を入ってすぐに左に分岐
インカ橋 登り:−
下り:−
★★ 2008/10/08現在、この方面へは立ち入り禁止だそうです
インティプンク
(太陽の門)2720m
登り:1h15m
下り:1h
★★ 登山は難しいという方に、ゆるやかな道でワイナピチュ山よりもわずかに高い標高まで登る

山頂からの展望

※すべてクリックで拡大(1024x682)します。表示後はブラウザの[戻る]ボタンで戻ってください。

ワイナピチュ山

ワイナピチュ山
▲ワイナピチュ山山頂 マチュピチュ遺跡を見下ろす
ワイナピチュ山でジャンプ ワイナピチュ山からマチュピチュ山
▲ワイナピチュ山の一番高い岩?でジャンプ ▲ワイナピチュ山よりも遥かに高いマチュピチュ山のピーク

マチュピチュ山

マチュピチュ山
▲遥か下のマチュピチュ遺跡と、その背後でマントを広げたようなワイナピチュ山
ウルバンバ川と水力発電所 インカトレイルの続く方向
▲谷底に見える川筋はウルバンバ川
  その左手には水力発電所の構造物
▲インカトレイルの続く方向
  メインルートは稜線上ではなく左側斜面のやや下を歩く

マチュピチュ遺跡

マチュピチュ遺跡の二重の虹
▲遺跡見学初日(10/7)夕方4時半ころ、向かいのプトゥクシ山にかかった二重の虹(見張り小屋から)

ハイラムビンガムロード階段道

プトゥクシ山
▲マチュピチュ遺跡入口までもう少し、正面に見えるプトゥクシ山にも登山道あり
ワイナピチュ山
▲巨大な垂直の壁、ワイナピチュ山(ウルバンバ川の吊り橋から)

服装と小物

※特別に登山装備をそろえる必要もなく、最低限、歩き回れる旅装なら登れると思います。
※しかし以下はあくまでも10月中旬(乾季から雨季にうつる季節、春先)の経験によります。当日の天気は曇天基調で断続的に小雨〜強雨、ときおり陽射し。

【服装と小物】
アイテム ◎最適 ○適当 △まあOK ◇あれば便利 ×不適 or 不用
◎軽い登山靴やアウトドア用スニーカー
◎ウォーキングシューズ
△スニーカー(雨が染み込むものは不便、ジョギングシューズは滑りそう)
△本格的な登山靴(かえって石の階段で滑りそう)
×サンダル
雨具 ◎ゴアテックスのパーカー(しかしわざわざ買う必要はありません)
◎撥水性のあるウィンドブレーカー(防寒にも使えお薦め)
○ポンチョ(ふもとの村で1$、あんがい使えます(個人的にお薦め))
×折りたたみ傘
帽子 ◎つばのあるハット(多少の雨をはじく撥水性のものが最適)
○キャップ(これも綿よりも撥水性のある化繊のものが適当)
虫よけ
肌の保護
◎長袖シャツ(必須、虫よけ・陽射しよけ・防風・防寒に万能)
◇手袋(虫よけや手の保護に、薄手の軍手やドライブ手袋でOK)
◇虫よけ薬やグッズ(私は塗り薬を持っていきましたが結局不用でした)
食料 ◎水(最低1L)
◎ポカリスウェット(粉末のもの、2倍に薄めて作ります(1Lの粉末で2L分))
◎バナナ(フルーツは補給食として最適、ホテルの朝食を確保しておくとか)
○飴(酸味のあるフルーツ味や梅味、塩味がおいしいです)
○ぬれ煎餅(甘辛いしょう油味がとてもおいしい)
×カロリーメイト
×油分の多いもの

入山制限・管理状況

ワイナピチュ山

一日400人の入山制限があります

 そのうち7時に出発できるのは200人だけで、残りの200人は10時発となります。
 10時発だとしても確実に400人のうちに入るためには、アグアスカリエンテス村を5:30に出る始発バスに乗る必要があります。
 始発バスのマチュピチュ遺跡到着が6時少し前。遺跡の開門が6時。
 それから登山者は、遺跡入口から反対側に位置するワイナピチュ山の登山口に向かって、ゲートの前に並びます。ここで係員が7時から登るか、10時から登るか聞いてきます。私が登った日は朝方まで雨が降ってまだ雲が晴れず、天候の回復を期待してか、10時を希望する人が多かったです。

月の神殿

長いはしごがあります

長い木のはしご  ワイナピチュ山の山頂から月の神殿のあいだには、はしごが二ヶ所あります。一ヶ所はけっこう長い(高い)です。
 あえて難度をいえば、日本の北アルプスの「岳沢の下り」とか「燕岳〜大天井岳」あたりでしょうか。槍ヶ岳の穂先ほどではないでしょう。木製とはいえ、はしご自体はしっかりと作られています。慎重に下れば平気ですが、観光地の遊歩道のつもりでいるとびっくりするかもしれません。

マチュピチュ山

山頂近くに係員がいます

 私が登ったときには、山頂のやや下、あと20分の地点にペルーの係員がいました。登ってきた私に「トウェンティ・ミニッツ!」と声をかけてきた。疲れていたのでホットしましたw おそらくは毎日、このあたりで待機していて登山者の安全をはかっているのだと思います。
 下山時に再び会ったときには、係員がスペイン語で「気分はどうか」というようなことを聞いてきたので「オキシジェン?」と聞き返したら、そうだとうなずきました。私は酸素の用意があるのかと思いましたが、これはたぶん勘違いかも?

インカ橋

立ち入り禁止です

 2008/10/08日現在、立ち入り禁止でした。最新情報をご確認ください。

マチュピチュ博物館

けっこう高い?

 ハイラムビンガムロードの登り口から少し入ったところに、新しい立派な博物館があります。入館料は21ソル(ドル払いは9ドル?)とちょっとお高め。すぐわきに植物園があり、ここは無料で見ることができます。普段見られない植物ばかりで、ここだけでもお薦め。
 博物館の入り口では大きな黒い犬が眠っています。玄関マットと間違えないように。

植物園 入口で眠る犬


ルート詳細


管理人

さいとう(兄)
saitohk@japan.email.ne.jp

このページの情報は2008/10/09時点のものです。間違いや最新情報などありましたら、どうぞお知らせください。
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